メカノイズ

今日はメカノイズについて。

エンジンをかけると、エンジンの中から音がしますね。
これをメカノイズと言います。
メカノイズを全くなくすことはできません。
ですが、メカノイズが大きい車両をよく見受けます。
旧い車両だけでなく、新しい車両でもあることです。
ある意味、機械からの危険信号・アナウンスと言っていいと思います。
これを放っておくと、重大なトラブルになります。
回転パーツ、反復運動をするパーツ、それらの軸受け、ベアリングとレース、ブッシング、各シャフトなど。
そしてシリンダーとピストン。
動かすほど摩耗していくのは当然ですが、それらをゆっくりと、そして摩耗しにくくするにはどうするか?
また摩耗によって過大となったクリアランス(隙間)をどう元に戻すのか?
そのあたりを理解して修理・チューンナップしていきます。
エンジンの温度が上がりすぎないようにする。
油膜厚さを保持する。
クリアランスを最適化する。
精度を高める。(真円度など)
それぞれについては、追ってご説明します。
中でもシンプルな話で、クリアランス過大について。
よくあるケースとして、オイルポンプの破損によるものがあります。
当然オイルの循環に支障をきたし、エンジン内のすべてのパーツが悲鳴を上げます。
その結果、どんどんクリアランス・摩耗が拡がっていきます。
それと同時に、適切なクリアランス内で運動していればスムーズですが、
クリアランス過大となると、叩かれるようになって運動していきますから、加速度的に摩耗が速くなります。
さらに同時に、表面処理された硬い層はこのあたりで剥離し始めます。
そうなると、乗るたびにメカノイズは大きくなっていき、あるところで破損・破壊します。
高回転まで回してのトラブルはまた少し違いますが、こんなような症状のエンジンはとても多いです。
Shovel headのリフターブロックとタペットローラーです。
タペットローラーはカムと接するように取り付けられ、カムの動きをもらいます。それにより上下しています。
かなりガタが大きく、メカノイズも大きかったので、一つずつ確認・精査していきます。
カシメをもんで外し、ローラーを交換していきます。
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アクスル(軸)が先程の説明のように、剥離しています。
つまり相当危なかったということです!
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ついでにボディもラッピングしておきます。
あたらしいローラーをかしめていきます。
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かしめ後。
タペットの修理完了です。
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タペットまわりのお話と同様に、エンジン内各部で同じことが起きていますので、
この後さらにすべての箇所を精査・修理していきます。
メカノイズはエンジンからの情報ですので、過大なメカノイズは本当に危険です!
ピストンが割れた。
シリンダーが割れた。
ケースが割れた。
クランクが使えない。
ヘッドが使えない。
・・・。
そのようなエンジン修理・交換などもありました。
早めの対応を是非ご検討くださいますよう、お願致します。
ベストな修理・チューンナップを施したハーレーは、すごく静かに動きます。(メカノイズです)
燃焼によって生み出された圧力が、ガタが大きければよそに(音になって)逃げてしまいます。
スムーズで気持ちの良いハーレーに乗って、最高の休日をお過ごしください。
修理・チューンナップ・カスタム・車両販売。

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