今日は修理について。
修理で多い事例の一つに、オイル漏れがあります。
ショベルヘッドまで採用された、4速ミッション。
このトランスミッションでのオイル漏れの事例はとても多いです。
4速ミッションでオイル漏れに悩み、あきらめている方などもいらっしゃるのではないでしょうか。
漏れる箇所もおおかた決まっており、漏れる原因と合わせて見てみましょう。
トランスミッションマウント・スタッド部より。
浸透しやすい液体を入れて、漏れないか確認。
トランスミッション・トップ・シフタ―のブッシングの摩耗によりここからも漏れます。
ブッシング製作。リーミング合わせにて対処。
1番の漏れは、メインドライブギア。
トランスミッション・スプロケットの取り付け部です。
メインドライブギア・ブッシングの摩耗と、メインシャフトの摩耗によりクリアランス過多となり、
シールでは抑えきれずにオイル漏れ、というパターンです。
CrN(クロムナイトライド)処理を施したメインシャフトに交換します。
メインドライブギアのブッシングを入れ替え、刃物によってメインシャフトのサイズにあわせます。
しっくりとなったクリアランスは、機械的にも軸を正確に受ける訳ですから、良い状態ですし、
オイル漏れに対しても起こりにくい状態といえます。
CrN処理のシャフトは、ハードクロムの2倍の硬度を誇り、かつ摺動性に優れています。
この部品に対しての処理として、あっていると言えます。
最後に対策された、メインシールを取り付ければ、
オイル漏れとは無縁のトランスミッションとなります。
旧い機構を持つ4速トランスですが、Andrews製ギアや対策部品、加工などを施せば、
驚くような性能を発揮するトランスミッションとなります。
オイル漏れの修理。
オーバーホールするきっかけに、トランスミッション・チューニングなど。
そのような付き合い方、アリだと思います。