今日はカスタムについて。
カスタムという言葉は、今日ではたくさんの方が認知している言葉になりました。
それは私たちにとってとても喜ばしい事です。
その行為や本質は、ずっと昔からあったのです。
何かものを作ろうとすれば、何かに合わせて作るのは当然のことです。
洋服や道具、家や食べ物なんでもそうですね。
しかし現在は、利益を上げるために。そして手っ取り早く、手にするために。
様々なモノが、定型化されて既製品になっております。
私たちの愛するバイクの世界では、カタログを開いてのカスタム。ボルトオンカスタムはそれにあたりますね。
カスタムの世界を手軽に感じることや、金額など、ファーストステップとして皆様が経験するのではないでしょうか。
かくいう私も、経験済みです。
物事にはルーツというものがございます。
モノを作るというのはプランが合って、素材などを吟味して、予算と相談して、時間を考慮して、機能性・デザインををさらに煮詰め、造りながら細部を再検討し修正、などを経て完成。
製作したバイクは、走行実績がない訳ですから、各部を調整・実走行テスト。
これが本来あるべき形です。
あまりに手がかかります。
ですので、ボルトオンカスタムが発展・成長していった訳です。
たとえば、
仕立てのスーツと、既製品のスーツ。
シャツは腕の長さ、首の太さ、身幅の組み合わせがありますので合わせるのが難しいです。
注文住宅と、建売住宅。
レストランでのできたての食事と、インスタント食品。
生演奏のオーケストラと、録音した音楽。
など。
どちらも同じもの・行為ですが、こだわりが圧倒的に違います。
金額と照らし合わせて、この程度でこの金額。 まあいいんじゃない?
既製品とはそういうものかと思います。
しかし、本来はそのようにして作り上げるものではなかったはずです。
仕立てや注文品が高価では無くて、本来すべてがそうだった。
大量生産の既製品が、安すぎる価格設定なのです。
本来の作り方で出来たものは総じて味わい深いです。
そこについたキズなども味として、手作りならではの雰囲気です。
当然ながら、既製品は画一的です。
カスタムの持つチカラ。
手作りですから、時間とコストが既製品よりかかります。
しかし、考えた理想をかたちに出来ます。
カタログを見て、「あー俺の年式のパーツないなー。」
こんなお話をよく聞きますね。
そこで、では製作しましょうとなるのです。
また、流行りなどにとらわれることなく、頭で考えて創造・クリエイトしたバイクは圧倒的な空気感を持ちます。
いま手にすることができなくても、その時に得た鮮烈なイメージは消えません。
5年経って、10年経ってようやく理想どうりになった方も多数いらっしゃいます。
何が本当か、何が価値あるものなのか。
それを見極める目を持てば、より人生が豊かになります。