今日はカスタムについて。
皆さんがハーレーを所有したら考える事と言えば、間違いなくカスタム、チューニングなどの事ですね。
ハーレーとカスタム、カスタマイズは切っても切れない関係といえます。
現代は本当に豊かな時代で、カタログからパーツを選んでバイクを作り上げる事が出来るほど純正、アフターマーケットを問わず充実しています。
その昔はアフターマーケットパーツなどありませんでした。
ナックルヘッドに当時の最大排気量を誇るU,UL,ULHモデルのフライホイールを流用して、ストロークアップさせるストローカーチューンというものがありました。
しかし純正のフライホイールはcast製(鋳造)でしたので、強度に問題があり良く壊れてしまったそうです。
ジョージ・スミスさんはfoged(鍛造)にてフライホイールを製造し、エンジンチューンに興味を持つHOT RODDER達より絶大な支持を得た。とされています。
これがS&Sの始まりで、スミスさんとスタンコスさんに由来するとのことです。
50~60年代には英国車が台頭しだし、その軽い車体と運動性能でアメリカ製ハーレーを圧倒したわけですが、ハーレーにはXL系スポーツスターもありました。
FL系にXL系のフロント周りと小ぶりの外装を与えたのがFX系のルーツとされています。1970年スーパーグライド誕生。
‘77年には今も人気の高いFXSローライダー’80年にはファクトリーカスタムと言われたFXWGワイドグライド、その翌年には
ツインベルトのFXSB,FXBスタージス、もともとはとある会社が設計製作したものをハーレーが買い取りラインナップされたソフテイルシリーズなど。
現代ではワイドタイヤカスタムの人気から、オリジナルで200ミリや240ミリが採用され、全てをブラックアウトしたモデルまであるのは、よくご存じですね。
これらの話からハーレーとカスタムが密接な関係にあるという事がお解りになるとおもいます。
ハーレーはマーケットのニーズに対して敏感に反応対応してきた訳です。
何もないところから生み出すカスタムはとても難しく、時間もコストもかかります。
流用カスタムは割と容易にできますが、本来のものから離れられない事や、別の問題を生む事も時代が証明しています。
今の時代のボルトオンカスタムは、そのために設計製作されたもので、多くは大量生産されてコストダウンをはかっています。
全てのルーツは現状に満足せずに思い描いた機能・性能・外観を達成するという、情熱が根底にあって一人の人間を動かすのだと思います。
現代の主であるボルトオンカスタムは多くの方のイメージを掻き立てとても楽しいものです。
カスタムのきっかけや入口として簡単に、イメージを変えられる便利なものです。
しかし本当のルーツである、「無から有」のカスタム(スクラッチビルド)がなければ生まれなかった事がお解りかとおもいます。
ハンドメイドの為、時間もコストもかかり全ての人が、どこでも、いつでも手にする事が出来る。の対極の行為ですが、その行為が多くの方の琴線にふれ、夢を見れる、感じるのではないでしょうか。
FATECHでは粛々とカスタムと対峙しています。