今日はギアドライブ・カムについて。
通常のTC88またはTC96は、カムチェーンによる駆動です。
チェーンの場合、カムチェーン・テンショナーというパーツが必要です。
チェーンの遊びを取るために、押しつけているのであります。
押しつけているパーツを、スライダーと呼びます。
樹脂製です。
そして、その押し付けている圧力がものすごく強い！
なぜならば、バルブタイミングの狂いは重大なエンジントラブルを招くからです。
ですから、オリジナルのTCはこのあたりのパーツのより、ものすごくフリクションロスが大きいのであります。
ということで、
チェーンドライブをギアドライブに交換するhop upがある訳です。
ではでは、いってみましょう。
ドンドン分解していきます。
エンジンからのメカノイズが大きい、との事でしたので、
このあたりを精査していきます。
やはり！という感じで、摩耗があります。
あらかじめ、パーツの段取りも組んでありますので、いっきに加工していきます！
bushingの入れ替え、交換～リーム合わせ～洗浄～確認。
それからそれから…。
1番の重要個所。
クランクの軸。ピ二オンシャフトであります。
このシャフトの振れをチェックしなければなりません！
チェーンではある程度、許容してしまいますが、ギアドライブの場合はそうはいきません。
振れがいくつあるかチェック！
OKなので、次のステップ。
いよいよで、あります！
ギアドライブを組み付けていきます。
インナーカムから組み、バックラッシを確認…。
OK!
ドンドンいきます。
アウターカムを組み付けていきます。
バックラッシを確認…。
否。
バックラッシ、ゼロであります。
…。
こんなこともあろうかと、用意しておきました！
各ギアのオーバーサイズとアンダーサイズがありますので、仕入れておきました。
アンダーサイズのギアに交換。
バックラッシがいい感じになりました！
あとは、元に戻していくだけであります。
あまり、このあたりの情報が無いようで、ご理解をいただくのにいつも時間がかかります。
真摯に向き合っているリペアショップなどでは、当たり前の事なのですが、
新しめのエンジンのチューンナップとなると、難しい部分などもあります。
良かれと思ってやっと事が原因で、壊れてしまったり、トラブルに見舞われたり…。
そのようなお話しをよく頂戴いたします。
機械ですから、良いも悪いも必ず原因があります。
みんながやっているから、という判断基準は時に間違いを引き起こします。
機械的な原理や、数値、精度がすべてだと思います。
何かのきっかけになればと、信じております。
ご相談はおきがるに。
You might want to get gear drive.
Absolutely!